LAYLA

Ground series

Ground series

ほんとの私ってなんだろう 

私が感じるほんとのリアルってなんだろう

 制作は、自分のこの瞬間のリアリティを探しそれを具現化していく唯一の方法論だ

足元のぐちゃぐちゃの地面に光が反射しキラキラしていた そこに実際に立っているのだから絶対に実態があるものなのに、描くという行為で捉えようとすると、光の移ろいや風、雨などの影響で表面の様相を追いかけるほど捉えどころがない矛盾した対象である 

その矛盾を身体的な描くという行為で一枚の画面にしようすると葛藤や混乱、摩擦が生まれる 

スケッチブックに描いていた景色を消し、変わってしまった景色をまた上から描き重ね、レイヤーになっていく 

 楮という繊維から自分で漉いた紙という素材のうえに 引っ掻くような筆圧でスケッチを写していく

 描いたものを破いたりぐちゃぐちゃにする行為は心がひりひりする

描いて破いてちぎって ぐちゃぐちゃにして 

そこにまた繊維を重ね丁寧に貼り合わせる 

 その行為を経て立ち現れてくる奥行きのある風景を探したい


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